ITエンジニアの派遣・SES事業を展開する株式会社ラクスパートナーズ(東京都新宿区、代表取締役:吉田 雅行)は、20~50代のインフラエンジニア(※実務経験1年以上・年収300万円以上)を対象に「インフラエンジニア徹底解剖:キャリア・働き方・年収・資格」に関する調査を実施しました。本リリースでは一部を抜粋しお知らせいたします。
インフラエンジニアは、クラウド、ネットワーク、セキュリティ、データベース、サーバーなど幅広い領域を支え、社会やビジネスの基盤を担っています。
今回の調査では、インフラエンジニアにフォーカスし、そのキャリアの歩み、働き方、年収の実態、資格との関係性を徹底解剖しました。転職回数や勤続年数、残業・夜勤といった勤務状況をデータで可視化し、さらに年収や資格取得状況などから、インフラエンジニアのキャリア形成に影響を与える要素を探ります。
今回調査にご協力いただいたインフラエンジニアの職種は以下の通りです。
今回調査にご協力いただいたインフラエンジニアの職種は以下の通りです。
ここからは、ご回答いただいた職種ごとに見ていきましょう。
【目次】
職種別の就業形態・勤務スタイル・転職傾向を比較
はじめに、「現在担当している主な職務内容」について尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。

職務内容の傾向には職種ごとの専門性が色濃く反映されていました。
クラウド職は運用比重が高く、ネットワーク職は構築工程、セキュリティ職は要件設計と、実務の重心が異なります。特にサーバー職ではSREが最多となっており、信頼性や自動化に特化した業務に従事する比率が目立ちました。
全体として、技術分野ごとに役割が自然と分化している構造がうかがえます。
次に、「現在の就業形態」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。

クラウド職における「自社開発」の割合が非常に高い点が目立ちます。これはクラウド技術導入を自社システム内で進める需要が高まっている傾向と整合します。
対照的にネットワーク・セキュリティ職では「受託開発」が比較的高く、インフラ・セキュリティ設計を外部企業に委託するニーズが一定存在すると読み取れます。
「派遣/SES」はセキュリティ・データベース職で2割以上、他職種も一定数おり、外部人材の活用がインフラ領域においても欠かせない選択肢となっていることがわかりました。インフラエンジニア全体ではフリーランスの割合は少なくなっています。
続いて、「現在の勤務スタイル」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。

フルリモート勤務の比率はネットワーク・セキュリティ・データベース職で特に高く、現地対応を要しない業務特性が影響していると考えられます。一方、クラウド職はハイブリッド勤務が主流で、柔軟な働き方との両立が進んでいます。
サーバー職は現地対応の必要性からか、フルリモート比率が最も低い結果となりました。
では、現職までどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか。
「これまでの転職回数」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。

「転職経験なし」の割合は、セキュリティ・データベース職でいずれも1割程にとどまり、1〜3回の転職経験者が多数を占めました。これらの職種では、スキル習得やステップアップを目的とした転職が活発で、キャリアの流動性が比較的高いと考えられます。
一方で、他職種では「転職経験なし」が2割超とやや高めの傾向が見られました。
次に、「現在の勤務先での勤続年数(※フリーランスの方はフリーランスになってからの年数)」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。

クラウド・セキュリティ職は「3~5年未満」の層が厚く、技術深化フェーズでの在籍が比較的安定している傾向が見て取れます。サーバー職は「10年以上」在籍している割合が突出して高く、長期勤務傾向が見られました。これは社内設備・インフラ運用の文脈で一貫性や蓄積資産・ナレッジが重視されるためと考えられます。
年収は「500〜700万円台」がボリュームゾーン―昇給の背景には資格取得や高度技術への挑戦
ここからは職種ごとの「平均年収」と「過去に最も大きく年収が上がった際の上昇額」について見ていきましょう。

平均年収は全体的に500〜700万円台がボリュームゾーンとなっていました。
年収上昇額は「約31~50万円」「約51~100万円」のレンジが全体の中心を占めていました。大幅な上昇は一部にとどまり、多くの職種でこの範囲がキャリア成長時に経験する標準的な昇給幅となっているようです。
では、昇給した背景にはどのような要因があるのでしょうか。「年収アップにつながったと思われる主な要因」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。

クラウド職では「高度な技術への挑戦」が最大要因に挙がり、先進的技術領域での成果が評価・報酬に結び付きやすいと考えられます。
一方で資格取得はクラウド以外の職種、特にサーバー・セキュリティ・ネットワーク職で影響力が大きいようです。
クラウド・ネットワーク・データベース・セキュリティ職では、マネジメント経験が第2位要因として挙がり、中間管理層への昇進や責任範囲の拡大が昇給に直結している構造が浮かび上がりました。
残業は全体として「10〜20時間未満」が最多、労働時間・休日出勤・夜勤のリアルな実態
続いて、労働時間と勤務の実態について見ていきましょう。「月間の平均残業時間(※フリーランスの方は、月間160時間を超える業務時間)」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。

全体として「10~20時間未満」が最も多く、職種を問わず残業時間の水準となっていますが、「20~30時間未満」も一定数いるようです。サーバー職は「10~20時間未満」が半数以上を占めており、業務が一定の枠内に収まりやすいことが考えられます。
続いて、「休日出勤や夜間対応の有無(※フリーランスの方は休日出勤=当初休む予定だった日の突発的な業務依頼/夜勤=22時以降の業務)」について尋ねたところ、以下のような回答結果となりました。


全体的に、休日出勤・夜勤のいずれも「ごくまれにある」が最多でしたが、クラウド・セキュリティ・データベース職においては、休日出勤が「月1回程度」の回答も比較的多く、トラブル時の臨時対応が避けられない現実も見られます。
サーバー職は休日出勤において「非常に多い」が他職種より多い傾向で、夜勤は「まったくない」が最多となったものの、休日出勤の負荷が他職種よりも大きいことが明らかになりました。
資格取得と年収の関係―高年収層ほど広がる資格の幅
最後に、高年収層はどのような資格を取得しているのか、詳しく見てみましょう。「取得している資格」について尋ねたところ、年収700万円以上の層において以下のような回答結果となりました。

「基本情報技術者」に加え、「AWS」「Cisco」「Azure」「Google Cloud」も3割以上の取得率であることが明らかになりました。
回答割合が全体的に高く、年収700万円以上の高年収層は複数の資格を取得している傾向であるようです。基本から高度資格まで複数取得していくことがインフラエンジニアの年収アップの鍵となっていると言えそうです。
まとめ:働き方・キャリア・年収…多角的に見えたインフラエンジニアの実像
今回の調査を通じて、インフラエンジニアの働き方や年収、さらに資格取得についてなどが多角的に明らかになりました。
就業形態は全体的に「自社開発」や「受託開発」が中心でしたが、「派遣/SES」においてはセキュリティ・データベース職が2割以上とやや高く、外部人材がインフラ領域でも活躍していることが示されています。特にエンジニア不足による採用難の時代においては、正社員採用に加えて外部人材を積極的に活用することが重要なポイントと言えるでしょう。
転職回数は「1〜3回」が多数派で、勤続年数も「3〜5年未満」や「10年以上」と安定的な層が多く、中長期的にスキルを磨くキャリアパスであることがわかります。特に、サーバー職は「10年以上」在籍している割合が高く、長期勤務傾向が見られました。
働き方では、残業は「月10~20時間未満」が最多で、休日出勤や夜勤は「ごくまれにある」が中心でしたが、クラウド・セキュリティ・データベース職では月1回程度の休日対応も比較的多く見られました。平均年収は500〜700万円がボリュームゾーンで、年収の上昇幅は「約31~100万円」が中心、昇給要因としては高度な技術領域への挑戦、資格取得やマネジメント経験などが上位に挙がりました。
また、年収700万円以上の高年収層は複数の資格を取得している傾向があり、「基本情報技術者」「AWS」「Cisco」「Azure」「Google Cloud」においては3割以上の取得率でした。インフラエンジニアにとって資格取得はキャリアと報酬を左右する大きな分岐点であり、安定した勤続とあわせてキャリア形成を進めることが重要だと言えます。今後も需要が高まるインフラ領域において、どのようにスキルを習得し、キャリアを築いていくかが大きなテーマとなりそうです。
優秀なITエンジニア人材を見つけるなら株式会社ラクスパートナーズ

今回、「インフラエンジニア徹底解剖:キャリア・働き方・年収・資格」に関する調査を実施した株式会社ラクスパートナーズ(https://www.rakus-partners.co.jp/)は、ITエンジニアの派遣サービスを提供しています。
Web、クラウド、機械学習、QAといった専門技術に特化した人材を採用・育成し、お客様のニーズに合わせたITエンジニアを派遣します。
①正社員派遣
※登録型派遣ではありません
登録型の派遣とは異なり、ラクスパートナーズの社員として採用した人材を派遣いたします。また、パートナー企業を利用していないため、100%自社のエンジニアが技術支援をいたします。
②20年以上の実績。ミドルマネジメント層多数在籍
③専任のサポート
※掲載のデータは発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。