【ITエンジニア採用、なぜ狙い通りにいかないのか?】評価基準のズレ・知識の壁…ITエンジニアと非エンジニア採用担当者の“構造的すれ違い”が約9割の現場で影響

ITエンジニア採用、なぜ狙い通りにいかないのか?評価基準のズレ・知識の壁…ITエンジニアと非エンジニア採用担当者の“構造的すれ違い”が約9割の現場で影響

経験3〜5年の中堅層が人気も確保は難航…採用難を乗り越えるには

ITエンジニアの派遣・SES事業を展開する株式会社ラクスパートナーズ(東京都新宿区、代表取締役:吉田 雅行)は、ITエンジニアの採用に関わる①エンジニア②非エンジニアの採用担当者約1,000名を対象に「IT人材採用のすれ違い、エンジニアと非エンジニア(人事など)の認識ギャップ」に関する調査を実施しました。本リリースでは一部を抜粋しお知らせいたします。

※すべての調査データは以下よりダウンロードいただけます

IT人材採用のすれ違い、エンジニアと非エンジニア(人事など)の認識ギャップ
に関する調査レポート

ITエンジニア採用、なぜ狙い通りにいかないのか?評価基準のズレ・知識の壁…ITエンジニアと非エンジニア採用担当者の“構造的すれ違い”が約9割の現場で影響
  • 現在採用注力しているエンジニアを十分に確保できているのか
  • エンジニアの採用フローにおいてミスマッチが発生する原因
  • エンジニアと非エンジニアの担当者のギャップ
調査サマリー
  • 採用強化の対象は「経験3〜5年の中堅層」が最多。即戦力層よりも若手~中堅の育成可能層に注目が集まる傾向
  • 最も採用したい層であっても「十分に採用できた」は3割程度にとどまり、雇用・契約形態を問わず人材確保は難航
  • ITエンジニアと非エンジニア採用担当者の間で評価観や情報共有にズレがあり、9割近くがギャップを実感
  • 非エンジニア採用担当者の約3割がIT知識に不安を抱えており、候補者理解や現場調整にも課題を感じている
  • 採用支援ニーズは「技術力の見極め」「相性の可視化」「面接評価軸の明確化」など、判断の属人性を補う仕組みに集中

ITエンジニアは職種ごとに専門性が高く、その採用においては一定の技術知識や業界理解が求められます。

専門職ではない非エンジニアの採用担当者にとって、採用の見極めは難易度が高く、以前行った調査では約9割が「採用ミスマッチを経験した」と回答しています。(2024年11月配信:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000119729.html

そうした難しさに直面する中で、エンジニアと非エンジニアの採用担当者との間にはどのような課題があるのでしょうか。

採用ニーズは中堅層に集中も、実際の確保には苦戦

はじめに、「採用を強化したいと考えているITエンジニア層」について、当てはまるものすべてを選んでいただいたところ、『経験3〜5年の中堅層(49.8%)』『経験1〜2年の若手層(41.7%)』『経験6年以上の即戦力層(41.1%)』が上位となりました。

中堅層が約半数と最多となりましたが、若手層や即戦力層にも多くの回答が集まり、幅広い層の人材を求めていることがわかります。

次に、その中でも「最も採用を強化したいITエンジニア層」について尋ねたところ、
『経験3〜5年の中堅層(30.7%)』が最も多く、『経験6年以上の即戦力層(22.1%)』『経験1〜2年の若手層(20.3%)』と続きました。

前問の複数回答では幅広い層への関心が見られた一方で、「最も採用を強化したい層」を一つに絞った質問では、中堅層採用への期待がより明確になりました。 採用ニーズの中心は即戦力層ではなく、ある程度育成の余地を残した中堅層に集まっていることがわかります。

6年以上の即戦力層や若手層も一定の支持を集めましたが、業務即応性と将来的な育成バランスを両立できる中堅層が、実務や組織適応の観点で最も戦力化しやすいと判断されているのかもしれません。

また、ITエンジニアの採用市場における人材の供給状況や競争環境も、優先順位の決定に影響していると考えられます。

では、実際に最も採用を強化したいと考えているITエンジニア層を採用できているのでしょうか?

雇用・契約形態ごとに詳しく見ていきましょう。

<正社員>

『十分に採用できた(33.9%)』

『わずかに採用できた(54.2%)』

『採用できなかった(11.9%)』

<派遣・SES・業務委託など外部パートナー>

『十分に採用できた(31.0%)』

『わずかに採用できた(53.1%)』

『採用できなかった(15.9%)』

どちらの雇用・契約形態も過半数が「わずかに採用できた」と回答しており、理想とする人材の確保には依然として課題がある様子がうかがえます。

特に、正社員に比べて外部パートナーの方が「採用できなかった」割合がやや高く、即時的なリソース確保の難しさも垣間見えます。

全体としては、どの雇用・契約形態であっても採用市場の実情が追いついていない構造が浮き彫りとなりました。

要件策定と評価観のズレがITエンジニアと非エンジニア採用担当者のギャップの温床に

ここからは、現場の採用体制や採用業務フローの実態に迫ります。

「採用フローで携わっているフェーズ」について尋ねたところ、各対象者ごとの回答は以下のようになりました。

①エンジニア
『初期面接(組織適応性や人柄の確認)(53.6%)』

『書類選考(51.7%)』

『採用要件の策定段階(48.9%)』

非エンジニアの採用担当者
『書類選考(57.0%)』

『初期面接(組織適応性や人柄の確認)(56.5%)』

『採用要件の策定段階(40.7%)』

エンジニアの方が「採用要件の策定段階」や「技術面接」への関与がやや高い傾向が見られました。

これは技術的観点からの人材評価や、どのようなスキルや経験を持った人を採用すべきかといった「ほしい人材像の具体化」、現場の専門的な知見が採用現場で重視されていると言えるでしょう。

一方で、非エンジニアの採用担当者は、より早期かつ事務的な工程に関わる割合が高く、評価や条件設定といった部分で現場との認識のズレを生む要因となっている可能性があります。

では、両者の間でギャップはどれくらい感じているのでしょうか。

「エンジニアと非エンジニアの採用担当者の間でギャップを感じた経験があるか」と尋ねたところ、9割近くの方が『ある(88.3%)』と回答しました。

大多数が何らかのギャップを感じていることから、採用における構造的な問題があると言えそうです。

ここからは、『ある』と回答した方にうかがいました。

次に、「ギャップを感じた場面」について尋ねたところ、
『人物評価と技術評価のバランス感(43.4%)』『技術内容に対しての評価(37.0%)』『業務・専門知識(35.3%)』
が上位に並びました。

評価フェーズにおける基準の違いや理解不足が、両者のすれ違いの主要因となっているようです。

そこで、ギャップの原因について詳しくうかがいました。

「ギャップが生じる理由」について尋ねたところ、『相互理解の不足(業務・専門知識など)(38.3%)』が最も多く、『評価基準や判断軸のズレ(36.4%)』『採用要件や目的の共有不足(34.6%)』『コミュニケーション機会の不足(32.1%)』と続きました。

両者の間で、前提となる知識や判断基準、共有プロセスにズレが生じているようです。

特に、「両者の理解や要件共有の不足」「評価基準のズレ」は、“何をどう評価すべきか”という根本的な認識が一致していない可能性を示しています。

さらに、「コミュニケーション不足」にも3割以上の回答が集まりました。 そもそも職種や部署が異なり、日常的にはコミュニケーションをとっていないからこそ、採用時にはどのような人材が必要か、評価基準はどのようにするのかといった課題を明確にし、専門職であるエンジニアから、非エンジニアの採用担当者に共有していく必要がありそうです。

IT知識に不安を抱える非エンジニア採用担当者の約3割がIT知識不足を痛感

両者にギャップがあることが明らかになりましたが、非エンジニアの採用担当者は採用においてどのような難しさを感じているのでしょうか?

ここからは、非エンジニアの採用担当者にうかがっていきます。

「ITエンジニア採用に必要なIT知識や用語理解に、どの程度自信があるか」と尋ねたところ、約3割が『あまりない(27.0%)』『まったくない(2.2%)』と回答しました。

「十分ある」と答えたのは全体の1割強にとどまり、大半の採用担当者が一定の不安を感じながらITエンジニア採用に関わっていることがわかります。

知識面での壁が、評価やコミュニケーションの場面において萎縮や誤解を生む可能性もあります。

特に、職種特有の専門用語や技術背景が関わる面接や選考基準の設計では、認識のズレが評価の不統一や採用判断の遅れにつながるリスクも無視できません。

こうした知識の壁は、個人の学習努力だけでなく、採用体制全体でどのように支援・補完していくかが重要であると言えるでしょう。

次に、「ITエンジニア採用で難しいと感じること」について尋ねたところ、『候補者の志向の把握(42.2%)』が最も多く、『現場部門とのすり合わせ(39.8%)』『条件面の調整(27.2%)』と続きました。

最も困難に感じているのは、「候補者がどのようなキャリアを求めているか」を正しく読み取ることであり、エンジニア特有の志向や価値観を理解しきれていない可能性があります。

「現場とのすり合わせ」においては、候補者と現場を橋渡しする立場にありながら、うまく伝えきれていない・共有できていない、といった課題感が強いのかもしれません。

また、「条件面の調整」や「スキル評価基準の把握」といった技術的・交渉的な局面でも課題を感じているようで、職種の専門性が高いITエンジニアの採用領域において、非エンジニアである採用担当者が単独で対応するには限界がある現状が浮き彫りになりました。

自社内だけでの採用活動はもう限界?採用後のミスマッチを防ぐために必要なサポートとは

昨年行った「ITエンジニア採用の実態と課題」に関する調査*では、約9割の採用担当者が「採用時に何らかのミスマッチを感じた経験がある」と回答しており、選考精度や情報のすり合わせに対する課題感が根強く存在していました。

*2024年11月配信:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000119729.html

そして、今回の調査からも、社内のITエンジニアと非エンジニアの採用担当者の連携体制の難しさが浮き彫りとなり、必要な人材を獲得するためには、自社の力だけでは足りない側面もあるでしょう。

こうした背景も踏まえ、最後に「採用時にほしい具体的なサポート」について、再び全員にうかがいました。

「ITエンジニア採用において、あれば助かる・役立つと感じるサポート」について尋ねたところ、『技術力を客観的に見極める仕組み(37.6%)』『チームや職場との相性の可視化(37.1%)』『面接で注目すべきポイントの明確化(36.4%)』が上位に並びました。

上位に挙がった3項目は、評価における属人性や判断の曖昧さに対する不安が根底にあることを示しています。

ミスマッチの原因が候補者個人だけでなく、採用側の「見る力」や「判断の一貫性」にあるという認識の表れとも言えるでしょう。

また、「どのような人材が自社にフィットするのか」「誰が評価すべきなのか」といった根本的な問いに対する解決策を求めている点も見逃せません。

属人的・感覚的にならないような採用工程を支える仕組みや基準の整備が、今後のITエンジニア採用においては重要になってくるでしょう。

まとめ:求める人材像と現場体制が噛み合わない現実―ITエンジニア採用難航時代に必要な採用戦略とは

今回の調査を通じて明らかになったのは、ITエンジニアの採用現場における「構造的なすれ違い」です。

現場のITエンジニアと、非エンジニア採用担当者との間に生じる評価観や情報認識のズレは、採用方針の共有を難しくし、人材確保のボトルネックとなっている可能性が浮かび上がりました。

採用強化の対象として最も多く挙げられたのは「経験3〜5年の中堅層」で、企業は即戦力よりも、育成の余地を残した“柔軟な実務層”を求めている傾向が見られました。 しかし、実際の採用実績を見ると「十分に採用できた」とする回答は3割前後にとどまり、ターゲット人材の確保は依然として困難な状況が続いているようです。

また、採用フローへの関与フェーズを比較すると、ITエンジニアは要件策定や技術面接に、非エンジニア採用担当者は初期面接や書類対応といった事務的工程に多く関与しており、評価における視点や重点が異なっていることがわかりました。

こうした関与のズレは、評価基準の不統一やミスマッチを引き起こす一因となり得ます。

実際、両者の間にギャップを感じた経験が「ある」と回答した方は9割近くに上り、その要因として「相互理解の不足」や「評価基準や判断軸のズレ」「要件共有の不徹底」「コミュニケーションの機会不足」が挙げられました。

そして、非エンジニア採用担当者の約3割がIT知識に自信がないと回答しており、候補者の志向や技術スキルの評価基準の把握に課題を感じている実態も明らかになりました。

選考に関わる知識や判断軸の不安定さは、採用精度だけでなく、現場との連携や候補者への対応にも影響を及ぼしていると考えられます。

ITエンジニアの人材確保競争が激化し、採用の難易度が高まる中、組織全体として意思決定の質を高めるための採用体制構築、そして人材派遣サービス・SESなど外部との連携を視野に入れることが、必要な人材を確保するために今後重要になってくるでしょう。

※すべての調査データは以下よりダウンロードいただけます

IT人材採用のすれ違い、エンジニアと非エンジニア(人事など)の認識ギャップ
に関する調査レポート

ITエンジニア採用、なぜ狙い通りにいかないのか?評価基準のズレ・知識の壁…ITエンジニアと非エンジニア採用担当者の“構造的すれ違い”が約9割の現場で影響
  • 現在採用注力しているエンジニアを十分に確保できているのか
  • エンジニアの採用フローにおいてミスマッチが発生する原因
  • エンジニアと非エンジニアの担当者のギャップ

調査概要:「ITエンジニア採用におけるITエンジニアとそれ以外の採用担当者のギャップ」に関する調査

【調査期間】2025年7月12日(土)~2025年7月14日(月)

【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査

【調査人数】1,008人

【調査対象】調査回答時にITエンジニアの採用に関わる①エンジニア②非エンジニアの採用担当者と回答したモニター

【調査元】株式会社ラクスパートナーズ(https://www.rakus-partners.co.jp/

【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

優秀なITエンジニア人材を見つけるなら株式会社ラクスパートナーズ

ラクスパートナーズロゴ

今回、「ITエンジニア採用の実態と課題」に関する調査を実施した株式会社ラクスパートナーズ(https://www.rakus-partners.co.jp/)は、ITエンジニアの派遣サービスを提供しています。


Web、クラウド、機械学習、QAを中心に専門技術に特化した人材を採用・育成し、お客様のニーズに合わせたITエンジニアを派遣します。

【ITエンジニア派遣サービスの特徴】

正社員派遣

・登録型派遣ではありません

登録型の派遣とは異なり、ラクスパートナーズの社員として採用した人材を派遣いたします。また、パートナー企業を利用していないため、100%自社のエンジニアが技術支援をいたします。

20年以上の実績。ミドルマネジメント層多数在籍。

祖業のITスクールで培ったノウハウを利用

Web開発・クラウド・機械学習・QAといった、クライアント様の案件ニーズから逆算した教育を実施。

ヒューマンスキルも重要視

技術研修はもちろんですが、ヒューマンスキルも重視しています。個人ではなく、チームで成果を出せる人材を採用、育成しています。

エンジニア派遣実績20年以上

従業員1,000名を超え、ベテランから若手まで、中でもミドルマネジメント層が多数在籍。

③専任のサポート

・マッチング

お客様に派遣するエンジニアは、技術専任スタッフが人選。最適なマッチングを図ります。

・CS(キャリアサポート)

派遣後も専任のCS担当がITエンジニアと密なコミュニケーションをとりフォローUPを継続して行います。

CR(クライアントリレーション)

専任のCR担当が、ITエンジニアの働きぶりをお客様にヒアリング。お客様の期待を超える事ができるようフォローUPを継続して行います。

【強み】
  • ミドルマネジメント層が在籍
  • 開発、構築経験者が豊富
  • IT業界に強みのある営業担当やアドバイザーが在籍
ITエンジニアの種類
  • Webエンジニア派遣
  • クラウドエンジニア派遣
  • 機械学習エンジニア派遣
  • QAエンジニア派遣

■詳細はこちら:https://www.rakus-partners.co.jp/service/

■株式会社ラクスパートナーズ:https://www.rakus-partners.co.jp/

■お問い合わせURL:https://form.k3r.jp/hr_recruit/rks112

【会社概要】
名称 : 株式会社ラクスパートナーズ
所在地 : 東京都新宿区新宿4-3-25 TOKYU REIT新宿ビル8F
設立 : 2018年3月1日
資本金 : 2,000万円 (株式会社ラクス 100%出資)
代表者 : 代表取締役 吉田雅行
事業内容: IT技術者派遣事業
会社HP : https://www.rakus-partners.co.jp

※掲載のデータは発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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