エンジニア派遣の単価相場は？調べる方法と相場に影響を与える要素を解説

プロジェクトが急増し、即戦力となるエンジニアが必要で派遣社員を雇いたいということもあるでしょう。同時に、派遣社員にかかる予算も避けられない課題です。

その中で「エンジニア派遣を依頼した場合、単価相場は一体どれくらいなんだろう？」と疑問に思うことはありませんか。エンジニア派遣の単価相場は、地域や専門性、経験したプロジェクトの内容によっても大きく変わるため、ケースバイケースといえます。

そこで今回は、エンジニア派遣の単価相場を調べる方法、相場に影響を与える要素を詳しく解説します。

エンジニア派遣の単価相場を調べる方法

エンジニア派遣の単価は契約内容や業務内容によって異なりますが、派遣会社ごとの単価相場を調べることは可能です。利用を検討している派遣会社があれば、派遣事業の情報公開ページを探して確認しましょう。

多くの場合、派遣料金（派遣先が支払う金額）と派遣労働者の賃金の平均が掲載されています。派遣事業を行っている会社には、労働者派遣法第23条第5項に基づき「労働者派遣法に基づく派遣事業の情報公開」が義務付けられているためです。

一例を挙げると、「労働者派遣の料金（1日8時間当たり）額の平均〇〇、〇〇〇円」などの形で掲載されています。多くの場合、同ページ内で派遣料金と派遣労働者の賃金の割合（マージン率）も確認できるため、派遣スタッフの賃金と派遣料金の差も閲覧することが可能です。

一方で、SESなどの業務委託は平均相場の情報は公表されず、労働者の時給に上乗せして請求しているケースが多くみられます。そのため、単価相場やマージン率を調べることは難しいでしょう。

参考：労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律｜e-GoV法令検索

エンジニア派遣の単価相場が高い理由

IT人材を雇用する（採用する）費用はそもそも高い、と耳にしたことがある人も多いかもしれません。エンジニア派遣の単価相場が高いと言われる理由には、主に以下の3つがあります。

• IT技術者の需要が高いため

• 研修費用や採用コストがかからないため

• 派遣雇用を希望するエンジニアが多いため

それぞれについて、詳しく解説していきます。

IT技術者の需要が高いため

エンジニア派遣の単価相場が高いと言われる理由の1つ目は、IT技術者の需要が高いためです。近年、IT技術の進展やDX化が進んでいるため、専門的なスキルを持ったエンジニアの需要が高まっています。

一方で、高度な専門スキルを持つエンジニアの数は多くありません。特に、新しいテクノロジーに関する知識が必要な場合、対応できるエンジニアの数は限られてきます。需要に対して供給数が少ないことが、エンジニア派遣の単価相場が高いことの一因となっています。

研修費用や採用コストがかからないため

エンジニア派遣には研修費用や採用コストがかからない分、単価が高いという理由もあります。IT技術者の派遣スタッフの多くは、豊富なスキルと知識を活かしながら、即戦力として業務対応が可能です。

派遣先の会社は、新人教育や求人広告のコストをかけずにIT人材を確保できます。高めの派遣料金を支払う一方で、企業は研修と採用のコストと手間を削減し、社内のリソースを本業に費やすことができます。

派遣雇用を希望するエンジニアが多いため

エンジニア派遣の単価相場が高いと言われる理由には、派遣雇用を希望するエンジニアが多いこともあります。正社員としてずっと特定の部署で働くよりも、プロジェクトベースで働きたいと考えるエンジニアは少なくありません。

派遣雇用では契約期間が限られているため、その期間だけ専念し、終了後には次のプロジェクトや新しい技術の学習をする、あるいは休暇を取るなど、ライフスタイルやキャリアを柔軟に選択可能です。

また、一定のスキルや専門知識を持つエンジニアは、短期間で高収入を得るために派遣を選択することもあります。特に需要の高い技術領域では、派遣単価が高く設定されることが多いため、エンジニアの単価が上がる傾向にあります。

エンジニア派遣の単価相場に影響を与える要素

エンジニア派遣を検討する際には、どのような違いで単価が上がるのか知っておきたいものです。エンジニア派遣の単価相場に影響を与える要素には、主に以下の4つがあります。

• 所属企業の規模

• 経験やスキル

• 職種

• 地域

それぞれについて、詳しく解説していきます。

所属企業の規模

エンジニア派遣の単価は、所属企業の規模によって異なる場合があります。大手企業や大規模な会社は、通常、安定した収益を上げており、それに伴って従業員に対する報酬も高い傾向にあります。

また、大手企業は多くのクライアントやプロジェクトを持っているため、派遣エンジニアに多様な案件を提供しやすいといえます。これにより、エンジニアは多岐にわたる経験が積めるため、単価が上がることがあります。

経験やスキル

エンジニア派遣は、業務内容や必要とされるスキルが多岐にわたるため、経験やスキルの具体的な内容によって単価が異なることがあります。

初心者や経験が浅いエンジニアは、基本的なスキルしか持っていないことが多いため、単価は比較的低い傾向にあります。一方、多くのプロジェクトや業務を経験してきたシニアエンジニアは、技術的な課題への対応力や問題解決能力が高いと評価され、それに伴って単価も高く設定されることが多くみられます。

また、特定の技術やツールに関する深い知識や資格を持つエンジニアは、特定のプロジェクトや業務に特化して単価が高くなることも少なくありません。例えば、特定のプログラミング言語のエキスパートや、クラウドサービスの認定資格を持つエンジニアは、専門的なスキルが高く評価されることが一般的です。

また、コミュニケーション能力やチームマネジメントのスキルなど、技術以外のソフトスキルも単価に影響を与える要因となります。スキルの幅が広いエンジニアは、プロジェクトのリーダーやマネージャーとしての役割を果たすこともあり、単価が高く設定されることがあるでしょう。

職種

エンジニアの単価の違いには、職種も大きく関係しています。エンジニアと一言で言っても、多くの専門職が存在します。職種ごとに特有のスキルや知識が求められるため、それに伴って単価にも差が生じるのが一般的です。

例えば、最先端の技術を駆使した新規開発を担当するソフトウェアエンジニアやプロジェクトマネージャー、機械学習エンジニアなどは、高度な技術力や最新の知識が必要とされるため、単価相場は比較的高い傾向にあります。

一方で、システムの運用保守を担当するエンジニアは、日常的な作業がルーティン化されやすいため低く設定されることが多くみられます。

地域

エンジニアの単価は、地域によって大きな変動が見られることが一般的です。地域の物価、土地や家賃の価格などの生活コストが影響しているためです。

例えば、都市部や首都圏などの大都市では、家賃や土地の価格が高く、日常の生活費も地方に比べて高額になりがちです。都市部で働くエンジニアの単価は、生活費の上昇を補償するために、相場が高く設定されます。

一方で、地方都市では、家賃や土地の価格が比較的低く、日常の物価も抑えられています。そのため、同じ職種・職務内容であっても、都市部と比較してエンジニアの単価はやや低めに設定されることが多くみられます。

このように、地域ごとの生活コストの差はエンジニアの労働単価に直接的に影響を及ぼす要因となるのが一般的です。

まとめ

エンジニア派遣の単価相場を知るには、派遣事業の情報公開ページを確認しましょう。エンジニア派遣の単価相場に影響を与える要素として、エンジニアの職種や専門分野、経験年数などが考えられます。

採用担当者としては、単に市場価格を知るだけでなく、自社のニーズや任せたい業務内容に合わせた適切な価格を設定することが重要です。単価相場の設定に悩んだときには、エンジニア専門の派遣会社に相談してみてはいかがでしょうか。

エンジニアを派遣した実績が豊富にある派遣会社なら、事業規模や案件、求めるスキルなどの多様な条件を考慮した上で、適切な単価相場を設定できます。ラクスパートナーズは、IT人材の採用・育成・支援を行うエンジニアの派遣会社です。あなたの事業にあったエンジニアと単価を提案してくれます。技術者の派遣雇用を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。