「今はITではない仕事をしているけど、AIエンジニアに興味がある」「数学やプログラミングの経験がなくても、AIエンジニアになれるだろうか」
ChatGPT、Gemini、Claudeなどの生成AIが急速に普及する中、「AIエンジニア」への注目はかつてないほど高まっていますが、未経験からこの世界に飛び込もうとする際、期待と同じくらい大きな不安を感じるのも無理はありません。
結論から申し上げます。20代未経験からAIエンジニアになることは十分に可能です。実際に、知識ゼロのプログラミング未経験からスタートして第一線で活躍している人は大勢います。
もちろん、「AIエンジニアはやめとけ」と言う声があるのも事実ですが、正しい現状把握とAIエンジニアのなり方のロードマップ、そしてプロとしてのマインドセットがあれば、後悔しないキャリアを着実に築くことができます。
本記事では、未経験からAIエンジニアへの道を切り拓くためのポイントをお伝えします。自分の可能性を信じて、最初の一歩を踏み出してみましょう。
目次
「未経験」からプロを目指す2つのルート(なり方)
AIエンジニアとしての仕事を始めるには、大きく分けて2つのルートがあります。自分のライフスタイルや目標に合わせて選択しましょう。
① 独学型:独学で実績を積み、受託開発・自社開発企業を目指す
自力で学習環境を整え、技術を証明して転職する道です。
- 具体的なステップ: 数学・統計学の基礎を固め、Pythonを習得。その後、データ分析コンペ「Kaggle」への参戦や、独自のポートフォリオ制作を通じて実績を作ります。
- 特徴: 未知の課題を自力で突破する力が求められるためハードルは高いですが、特定の技術領域を極めたい方に適しています。
② 研修型:充実した研修制度を持つ企業で、基礎から積み上げる
エンジニア育成に強みを持つ企業に入社し、プロの講師による集中研修を経て現場に出る道です。
- 具体的なステップ: 採用選考を通過後、数ヶ月間の研修でIT基礎から機械学習の実装までを一気通貫で学びます。
- 特徴: 「プログラミングはほぼ未経験」という状態からでも、着実にキャリアをスタートさせたい方に適しています。ただし受け身ではなく、積極的に学ぶ姿勢が必要です。
【ルート別】求人応募までにしておきたい準備
①独学型の場合:受託・自社開発企業を目指すための学習4ステップ
AI開発企業への転職を目指すには、一定以上の技術力が必要です。
以下のようなステップで学習するのが良いでしょう。
フェーズ①:Python基礎(1ヶ月)
文法に加えPandas等のライブラリを習得し、自力で100行程度のプログラムを書く。
活用リソース:Progate(Pythonコース)、Python公式チュートリアル
フェーズ②:理論の理解(1〜2ヶ月)
統計学や機械学習の手法が「ビジネスのどの課題を解決するか」に重点を置いて学ぶ。
活用リソース:Udemy(キカガク等のAI講座)、Coursera(Machine Learning by Andrew Ng)
フェーズ③:実戦データ分析(2ヶ月)
Kaggle等のコンペに挑戦し、生きたデータを用いた予測モデルの構築経験を積む。
活用リソース:Kaggle(Titanicなどの入門用コンペ)、SIGNATE(日本版Kaggle)
フェーズ④:ポートフォリオ制作(1ヶ月〜)
独自のテーマでデータを収集・分析し、成果物をGitHubやブログで外部公開する。
活用リソース:GitHub(コード公開)、QiitaやZenn(技術ブログでの解説)
+α 客観的にスキルを証明できるおすすめ資格3選
「資格があれば転職できる」というわけではありませんが、取得に向けた体系的な学習によって実務の土台となる力が身につきます。
また、実務経験のない未経験者にとって、「自発的に学ぶ意欲と一定の知識があること」の客観的な証明にもつながるため、ポートフォリオ制作と並行して挑戦してみるのもよいでしょう。
おすすめ資格
②研修型の場合:選考突破と入社後に備える3ステップ
研修型企業の場合は、入社前の時点で高度なポートフォリオは求められませんが、「自ら学ぼうとする意欲」や「成長のポテンシャル」を証明することが重要です。
ステップ①:ITパスポート程度の基礎知識に目を通す
AIエンジニアも、土台となるのは「ITエンジニア」としての基礎知識です。ネットワークやセキュリティ、データベースの基本用語を知っておくだけで、その後の学習効率が高まります。
ステップ②:Pythonの「さわり」に触れてみる
まずはオンラインの無料教材などでPythonを触ってみてください。「コードを書いて、思い通りに動くのが楽しい」と感じられるかを確認することが、ミスマッチを防ぐことにも繋がります。
ステップ③:「なぜAIなのか」「なぜエンジニアなのか」を言語化する
「流行っているから」「手に職を付けたいから」ではなく、これまでの課題解決などの経験と、AIという技術がどう結びつくのか、自分の「軸」を落とし込んで語れるよう整理しておきましょう。
面接で良く聞かれる質問をヒントに、自分なりに考えておくことも有効です。
可能であれば、入社前に少しでも先取り学習をしておくことで、研修の理解度がアップします。
3. 企業が「未経験者」に本当に期待していること
企業が求人票に「未経験歓迎」と出している裏側には、技術力以上に大切な「エンジニアとしての素養」への期待が込められています。言い換えれば、以下のような方は、現時点での技術力に関わらず、AIエンジニアに向いていると言えます。
- 学び続ける姿勢(継続学習): 変化の激しいAI業界で、研修期間中だけでなく、現場に出てからも自ら最新技術をキャッチアップし続ける意欲があるか。
- 論理的な思考力: 複雑な事象を整理し、一歩ずつ解決策を導き出す「プログラミング的思考」ができるか。
- 最後までやり抜く力: 開発現場でのエラーや予期せぬ課題に、周囲と協力しながら完走できる責任感があるか。
未経験歓迎だからと言って「会社に育ててもらう」「現場で教えてもらう」という受け身の姿勢ではなく、「提供される環境を最大限に活かし、一日も早くプロとして貢献する」という主体的なマインドを持つことが、20代未経験からの転職を成功させる鍵です。
未経験からエンジニアを目指す際のよくある疑問・不安(Q&A)
Q:文系出身でも大丈夫ですか?
A:問題ありません。文系出身のAIエンジニアも多数います。
数学は必要ですが、過度な苦手意識がなければ学習過程で補えます。
AIエンジニアに求められるのは「この数式が何を意味しているのか」という概念の理解と、それをプログラムに落とし込む論理的思考力です。
Q:何歳くらいまでなら未経験から挑戦できますか?
A:当社は20代の方を対象としたポテンシャル採用を積極的に行っています。
これまでの職務経験や業界知識とAIを掛け合わせることで、独自の強みを発揮するAIエンジニアを目指せます。
Q:プログラミングスクールに通ったほうが採用されやすいですか?
A:スクール卒業そのものが採用の決め手になるわけではありません。
大切なのは「スクールに通った経験」ではなく「自力で何を作ったか」です。独学型なら独自のポートフォリオ、研修型なら学習への意欲と論理的思考力が問われます。
Q:AIエンジニアにはどのような種類やキャリアパスがありますか?
A:大きく分けて「実装・開発メイン」か「分析・研究メイン」かの2種類です。
- AI実装エンジニア(システム開発):AIをアプリやシステムに組み込み、実際に動く形にする役割です。「ものづくり」や「プログラミング」が好きな人に向いており、未経験の方はまずこちらからスタートするのが着実です。
- データサイエンティスト(分析・研究): 統計学を駆使してデータからビジネスのヒントを見つけ出す役割です。「数学」や「仮説検証」が好きな人に向いています。
Q:AIエンジニアの年収はどれくらいですか?
A:「AIエンジニア」の賃金(年収)は609.8万円という統計データが紹介されています。
(出典:厚生労働省の職業情報提供サイト(jobtag)「AIエンジニア」)
一般的な職種よりも高い傾向にあるといえます。
もちろんこのデータは全体の平均的な水準であり、個人のスキルや経験年数によって左右されますが、未経験からスタートして実務経験を積むことで、20代のうちに高年収を目指すことも可能です。
まとめ:一歩踏み出す勇気が、キャリアを創る
AIエンジニアという職業は、決して「一部の限られた天才」だけのものではありません。正しい学習環境を選び、地道な努力を惜しまない人であれば、道は開かれています。
「未経験だから」「やめとけと言われるから」と諦める前に、まずはその思いを具体的な一歩に変えてみませんか?
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