「AIエンジニアって、毎日パソコンに向かって何をしているの?」 「具体的にはどんなプロセスで仕事をしているの?」
そんな疑問を解決するために、今回は、未経験からAIエンジニアへ転身し、現在は深層学習(ディープラーニング)分野で活躍するAIエンジニアの竹田さんのお話しをもとに、AI開発のリアルな姿を紐解いていきます。
お話してくれた人
AIエンジニア 竹田さん
高校の数学教師から、実務未経験でラクスパートナーズに機械学習エンジニアとして入社。現在は医療AIの研究所に参画中。
目次
そもそも「深層学習(ディープラーニング)」とは?
本題に入る前に、深層学習(ディープラーニング)について押さえておきましょう。
簡単に言うと、データからパターンを学び、予測や分類を行うモデルを作成する、「機械学習」の一種です。
深層学習が得意な「4つの主要タスク」
深層学習では、主に以下の4つのようなタスクを行えます。
- 分類(Classification):画像を見て「これは猫」「これは犬」と種類を分ける。
- 物体検知(Object Detection):画像の中の「どこに」犬がいるのか、枠で囲って特定する。
- セグメンテーション(Segmentation):物体の輪郭を正確に特定し、色を塗るように範囲を認識する。
- 生成(Generation):ChatGPTのように文章を作ったり、画像を生成したりする。
人間が無意識に行っている『見る』『書く』といった高度な判断を、データを通じて機械に学習させていくのが深層学習の特徴です。

【実例】AIで医療格差をなくす。竹田さんが挑む「セグメンテーション」
技術の全体像が見えたところで、竹田さんが実際にどんなプロジェクトに携わっているのか伺いました。
私が今取り組んでいるのは、深層学習でも「セグメンテーション」の領域です。
医療AIの研究所で、お腹の中にいる「胎児の超音波動画」から、心臓の場所を特定(セグメンテーション)するAIを開発しています。
超音波検査は医師のスキルによって見え方に差が出やすく、それが地域による医療格差の一因にもなっています。AIが正確に心臓の場所を特定できるようになれば、どこにいても質の高い診断が受けられるようになります。
そんな社会課題を解決するために、竹田さんは日々「研究」という形で向き合っています。
AIエンジニアの日常。約1カ月の「プロジェクトサイクル」
AIエンジニアの仕事は、具体的にどのような流れで進むのでしょうか。
現在の研究プロジェクトでは、研究自体は1~2年ほどかかるのですが、業務としては1ヶ月程度のスパンを一つのサイクルとして、モデルを試しています。

STEP① モデルの調査・提案(期間:約1週間)
まずは、解決すべき課題(要件)を把握し、論文や技術情報を調べます。
- 論文調査:論文から先行研究の結果を確認し、使えそうなモデルを探します。
- コードの探索:GitHubという世界中のエンジニアがコードを公開しているサイトから、参考にできる論文のコードを探してきます。使えそうなものがなかったり、さらに精度を出したいような場合は、自分でモデルを組むこともあります。
- プロトタイプ実装: この段階で軽くコードを書き、自分の手元で動かせるか、提案の方向性が良さそうかを確かめます。
STEP② 実装(期間:約1週間)
調査でモデルが固まったら、本格的な実装に入ります。実装とは、設計に基づいてコードを書き、実際に動くシステムや機能を作り上げることです。
- 開発環境: 言語はPython、ライブラリはPyTorchを使用しています。
- 本格実装: 基盤となるモデルを参考に、プロジェクトに合うようコードを書き上げます。自分たちの環境で動くような調整も必要です。またモデルそのものだけでなく、精度を評価するためのプログラムも自作します。
一般的なアプリ開発との違い
一方研究では、基本的には自分のローカルPC(またはサーバー)環境でモデルを動かし、高い精度を出せるようにすることが「実装」のメインとなります。
STEP③ 実験(期間:約1週間)
実装ができたら、実際にモデルを動かし、あらかじめ決めておいた評価指標に対して、どの程度の精度が出ているかを検証していきます。
- 実験(学習): 膨大なデータ(医療の例では1,000枚単位の画像など)をAIに読み込ませ、パターンを学習させます。
- 比較と調整: 複数のモデルを動かして結果を比較したり、「ハイパーパラメータ」と呼ばれる手動設定の数値を何パターンも試して、最も良いパラメータを探し出したりします。
技術だけでは解決できない。医療AIを支える「信頼」と「データ」
研究で利用するには医師や患者さんの同意・協力が不可欠なため、データを集めるのは非常に困難です。
STEP④ 考察・次のアクションの立案(期間:約3日~1週間)
実験が終わったら、その結果を深く分析します。
- 結果の分析: 学習結果をCSVファイルなどに出力しPythonのライブラリに読み込ませて、精度や挙動、例えばモデルの特徴量などを分析します。
- 次の方針決定: 分析結果をもとに「このモデルは有効か」「さらに精度を出すにはどうすべきか」などを考察し、次のアクションを立案・提案します。

このような「調査→実装→実験→考察」という約1ヶ月のサイクルで、医療格差の解決につながるような高度なAIモデルの構築を目指しています。
AIエンジニアに求められるスキルとは?
竹田さんはエンジニア未経験でしたが、ラクスパートナーズに入社して研修を受け、エンジニア3年目でこの高度な医療AIプロジェクトに携わっています。
どのような学習をすると、こうした仕事に近づけるのでしょうか。
未経験からAIエンジニアになるためにまず身に着けたいスキルは、以下の3つです。
- 数学(大学レベル)・統計学の基礎知識
- Python
- クラウドの知識
「理論(数学)をプログラム(Python)に落とし込み、それを強力な計算リソース(クラウド)で実行できること」が、AIエンジニアとして活躍するための土台です。
「高度な数学やPython…自分にできるだろうか」と圧倒されてしまうかもしれません。
ラクスパートナーズでは、こうしたプロのエンジニアに必要な知識を、3ヶ月・480時間の研修でゼロから学べます。
数学的背景から、現場で使えるPython実装まで、体系的に学ぶ環境が整っています。
- ✅ 未経験からAI・機械学習エンジニアへ
- ✅ 実務直結の周辺知識(SQL/Git等)もまとめて習得
- ✅ キャリアアップを全面サポート
まとめ:AIエンジニアは「答えのない問い」に挑む仕事。知的好奇心を原動力に、一歩踏み出そう
AIエンジニアの仕事は、マニュアル通りにソフトを作る仕事ではありません。「どうすればもっと精度が上がるか?」を日々研究し、新しい価値を創造する仕事です。
AIエンジニアには「最新技術への飽くなき探究心」と「地道な改善を厭わない誠実さ」の両方が必要であることが見えてきました。
「AIの世界に興味はあるけれど、未経験だから…」「文系だし、無理かな…」と諦める必要はありません。未経験からAIエンジニアになれる道はあります。
未経験から最短で現場のスタートラインに立ちたいなら、共に成長できる仲間と、プロの指導がある環境を選ぶのが一番の近道です。
95%が未経験スタートのラクスパートナーズで、あなたもAIエンジニアとしての第一歩を踏み出しませんか?
- ✅ 未経験からAI・機械学習エンジニアへ
- ✅ 実務直結の周辺知識(SQL/Git等)もまとめて習得
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